茶道のお稽古時間を最大限に活用する方法

お稽古へのヒント

1.お稽古に向かう心の状態

毎回のお稽古では、水屋準備の道具や、点前の順番など、うすら覚えの状態で、先生に指摘ばかりされて、自己嫌悪になり落ち込んだりして、お稽古に乗りきになれない事ないですか? 「日々の生活や仕事で追われて、お稽古の時間をひねり出すのがやっとだ。」といった事情があると、そうなりますよね。私は最初会社の茶道部からお稽古スタートしたのですが、毎週お稽古あるのに3年間ずっと盆略と薄茶平点前ばかりで、全く上達せずの状態が続いていました。退職をきっかけに、近所の茶道教室に通い始め、そこではどんどん進級させていく方針もあって、私も裏千家点前教則本を買い込み、予習復習をしながら、前向きに取り組む姿勢に改めました。

2.裏千家HP, 許状・資格について(修道案内)より

実際、裏千家では「修道期間の目安につきましては先生の指導方針や本人の習熟度にもよりますが。。。「許状」は稽古の「許し状」ですので稽古場に入門されたら、できるだけ早い時期に「初級」三種目の許状を取得してください。その後は、概ね入門後2年から3年で「行之行台子」、7年程度を目途に「茶名・紋許」の申請ができるよう稽古を進めてください。」と掲示されています。

3.集中的にお稽古に取り組むことで得られるメリット

・予習復習してお稽古に臨むので、抜けている点や勘違いなど、改善点が掴めるようになります。

・新しい教室で、7年間で茶名を取ったので、受け身の姿勢で掛かる時間、例えば14年かかった事と比べると、経済的には、もし月謝が1万円だったとすると約100万円少なく済んだことになります。

・点前の流れが頭に入ると、先生は「所作や心配り」など次の次元の事を教えてくれるようになります。茶道を習う価値は、お点前の習得が前提ではあるものの、残り半分は大変有意義な「所作や心配り」を学べることです。他人が見ると「あれ、この人には品があるな。。」と見直され、キャリアップに繋がる「無形の財産のようなもの」が身に付きます。

・奥伝の点前つづりを粗方覚えると、奥伝、四ヵ伝、小習事や平点前が、丘の上から見渡すように、その位置づけや全体構成が理解しやすくなり、早くここまで到達した方が、ずっと点前を覚えやすくなり、茶道のに幅が出来て楽しくなってきます。

・初級者、中・上級者の2グループでは、習得方法に違いがあるので、分けて説明します。

4.入門初級者向けお薦めの習得方法

・裏千家点前教則本の購入:アマゾンで中古が出ていればそれを初期投資と割り切って購入し、お稽古日前と後で、眺め返す。

・Youtubeにアップされているお稽古予定のお点前動画をスマホやPCで探して、早送りで点前流れを見て、空いた時間に、何度もそれを見返す。前日には画面を見ながら一緒に手を動かし、シャドイングしてみる。ここ数年で、多くの先生方がアップしてくれてますので、これは活用すべきです。後日私が参照しているお点前の動画を、一覧リストにしてブログでご紹介したいと思います。

・茶道は、日本の伝統文化に触れる事が出来、四季の移ろいを楽しむ機会も提供してくれます。お稽古だけでなく、その背後にある文化や精神を学べる、初級者向け文献もあるので、それもブログで後日ご紹介します。

5.四ヵ伝・奥伝履修者向けお薦めの習得方法

・四ヵ伝以上では教則本が無く、自分でメモを取るなどして覚えていくしか無い状態になりますよね。私は同様な境遇にある生徒仲間を誘って、2人でチームを作り、同じ時間に、同じお稽古内容を履修することにしました。 お点前中に先生が指摘される内容を、もう一人がメモを取り、互いに後日PCでWordに落とし、夫々指摘された修正内容を確認しあいしながらひとつのマニュアルにまとめます。同じ点前を3回位集中してお稽古すると、6回分のメモで追加修正が出来るようになり、マニュアルの精度も上がります。炉・風炉と追記を繰り返していく事で、完成度を上げました。マニュアルを数日前から予習してお稽古に臨むと、安心して点前に集中でき、結果先生から「所作や心配り」など一歩進んだ指導を、受けることが出来るようになります。

まとめ

受け身の姿勢では無く、積極的に予習してお稽古に臨む。スマホで空いた時間に、早送りしてお点前動画を何度も見る。四ヶ伝以上お稽古の方は、2人一組でチームを作り、ひとつのマニュアルにまとめる。集中して取り組むことで、裏千家HPで提示された7年間での茶名習得が出来、費用の節約にも繋がり、なにより一歩進んだ丘の受けから、「いま、ここでお稽古する、私」を振り返ることができます。「所作や心配り」があなたの無形資産として身に付き、きっと自身がついて、キャリアアップや次のステップへの下地になります。

 

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